
カウンセリングとは
心理カウンセリングとは,
専門知識やスキルを持ったカウンセラーとの対話や関わりを通して,
クライエント(相談者)のもつ心理的な問題や困りごとを解決できるように
導くためのプロセスです。
カウンセラーがアドバイスや指導をするということではなく,
カウンセラーがクライエントの悩みを傾聴しカウンセリングを重ねる中で,
クライエント自身の思考や気持ちが整理され,
新しい気づきや,視点,考え方を持てるようになることで
問題の解決につながるようにサポートしていきます。
また、心理カウンセリングには,
苦しみや不安を言葉にして表に出すことでこころが軽くなったり,
ストレスを和らげたりすることで,
悩みが精神疾患に発展しないように予防するという役割,
クライアントの成長や発達のサポートをすること,
クライアントの心理的な健康と幸福感を向上させるなどの役割もあります。
心理療法あれこれ
心理療法の種類は100種以上もあります。
その中で,当カウンセリングルームのスタッフの得意とする療法を一部ご紹介します。
来談者中心療法
らいだんしゃ・
ちゅうしんりょうほう
来談者中心療法は,来談者=クライアントを中心にした,人間への基本的信頼に基づくシンプルな療法です。カウンセラーは指示や助言などはせず,クライアントの話に耳を傾けて受け止め,クライアントの気づきや成長を促したり,クライアントが自分自身の理解を深めることで問題解決につなげていけるようにサポートをします。
CBT(認知行動療法)
シー・ビー・ティー
にんちこうどうりょうほう
CBTは,認知と行動の変化に焦点を当てた心理療法の一種です。同じ出来事でも,どれぐらいのストレスを感じるかは人によって違いがあります。これはその人の「認知」のくせ,どのように物事を受け取ったり,考え方をしたりするかの傾向によって変わってくるからです。クライエントの感情や行動に影響を与える認知に働きかけて,最終的にクライアントがより幅広い,バランスのよい認知に修正していけるようになることで,必要以上に落ち込んだり,不安になったりするような不快な感情を少なくしていくこと,またクライアントの現在,実際に困っていることに焦点を当て,認知(考え方)や行動パターンなどの変えやすいところから少しずつ変化を促し,問題の解決を目指す心理療法です。
アート・セラピー
(芸術療法)
げいじゅつりょうほう
芸術療法は,芸術的表現を通じて,心理的な健康を促進する心理療法です。
絵画,工作,音楽,ダンス,演劇,文学などの芸術的活動を通じて,クライアントが心の中を視覚的に表現したり,感情の整理ができるように支援します。また,言葉にできない気持ちを表現することで得られる癒しを心の不調の改善につなげていくという目的もあります。
箱庭療法(対面限定)
はこにわりょうほう
箱庭療法とは,クライアントが砂の入った箱の中に,人,動物,植物,乗り物,建造物などのミニチュアを置いたり,砂自体をいじって,遊んだり,物語を作ったり,自由に心の内を表現する心理療法です。現実生活に近い世界から非現的なものまで自由に表現ができるので,言葉にできないイメージや葛藤や不安を表現することができ,自分の心の中を可視化することで自己理解や自己変容が促されます。
マインドフルネス
マインドフルネスとは,“今,ここ”での自分の気持ちや状態,自分に起こっている事象に意図的に注意を向けることまたその状態を言い,心理療法の分野では,マインドフルネスによって心身をリラックスさせたりバランスをとれるようになることで,ストレスの低減や集中力の強化などの効果が期待できます。
タッピング
タッピングは,顔や体にあるツボを指で軽く叩いて,気の流れや感情のバランスを整える方法です。感情を解放したり,ストレスを緩和する,また心理的問題の症状の改善の効果が期待できます。
アンガーマネジメント
アンガーマネジメントとは,怒りやイライラといった感情をコントロールしたり,うまく付き合っていくための心理トレーニングの一つです。アンガーメネジメントは,怒らないようになるのではなく,怒りやイライラを感じた時に,適切な方法で反応できるようになることを目指します。
ソーシャルスキル
トレーニング
社会の中で生活するための,人とのコミュニケーションや社会的なスキルを向上させるた めの言語・非言語的なトレーニングです。ソーシャルスキルを向上させることで、人間関係をうまく構築したり、維持していけるようになり、より生活がしやすい状態、また対人的な問題行動や心理社会的な問題の解決を目指します。
心理的呼吸発声
トレーニング
ストレスやトラウマは,呼吸と発声に大きく影響します。正しい呼吸と発声は,自分の今いる場所を明確にし,他者からの侵襲を防ぎ,対人関係を適切なものに改善します。呼吸の浅さ,息苦しさ,声の出しにくさ,伝わりにくさなどをお持ちの方にお勧めします。